地域別の得票から
ハフィントン・ポストに、各候補の地域別の得票分布を示した地図が出ていました。
東京では、それぞれの地域ごとにメジャーなライフスタイルが大きく異なりますので、どういう人がそれぞれの候補者を支持したのか、これを見るとよくわかります。
いろいろ、おもしろいところがあるのですが、とりあえず、僕が気になったところをメモします。
1,細川支持票は、23区に集中している。従来、民主党支持層が多かった三多摩は、むしろ、宇都宮支持が多い。
元々、民主党が強かった東京西部(菅元総理大臣の地盤だったエリア)では、細川票は決して多くありませんでした。これは、かなり意外でした。僕は、従来、民主党を支持してきた層と、今回の細川支持者は、ある程度一致していると思ってきたからです。かつて菅元総理大臣の地盤だった地域の人達は、むしろ、今回宇都宮さんに入れたようです。おそらく、細川票の相当部分は、小泉さんが運んできた、「保守だけれど脱原発」という層だったのでしょう。
2,田母神票が、比較的富裕な地域に多い。
これも意外でした。田母神さんの支持者は、「ネトウヨ」と呼ばれる、自民党の本流よりもかなり右寄りの、核武装論者で改憲論者で嫌韓の人たち、在特会などの運動にもシンパシーを感じている人が多いものと認識しています。正直、僕には、こういう人たちはそれほど裕福でなく、また、あまり知的ではない人たちではないかという先入観がありました。
しかし、僕の思い込みと異なり、田母神票は、かなり生活にコストのかかる地域に多い(しかも、東京全体で60万人もいるということ)ようです。
ということは、すでに、「ネトウヨ」的な意見を持つ人たちが、社民党と共産党の合計に匹敵する数になっており、しかも、そこそこ高い所得を得られるような地位を占めるようになっているということです。これは、僕には衝撃でした。
ちなみに、家入票も、地域分布は、田母神票とほぼ同じ傾向を示しています。
3,宇都宮支持層と舛添支持層の地域分布は、非常に似ている。
これも、少し意外ですが、従来型の自民公明支持者(つまり、田母神さんを支持するような人ではない、昔からの自民党を支持するような人たち)と社会共産支持者には、支持政党は違えど、互いによく似た部分がある、ということでしょうか。
全体として、宇都宮、舛添支持者の多い地域と細川(小泉)、田母神、家入支持者の多い地域に大きく分かれていると言ってもいいでしょう。
おそらく、前者は、これまでの政党や政治家を、そこそこ支持し続けている人たち、後者は、それぞれ方向性は違っても、これまでの政党や政治家を拒否している人たち、ということでしょうか。
これまでの政党に拒否感を持つ人たちの間で、お互いに全く相容れない複数の方向性が同時に芽生え始めているというのが、非常に面白いと思います。
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