2014年9月23日火曜日

最近、ディズニー・モバイルに乗り換えたのですが、iPhone6が予想通りショボかったので、乗り換えの判断は正しかったと思いました。

昨年だったか、一昨年だったか、僕は、iPhoneからAndroidに乗り換えました。そろそろ、Androidが機能的にiPhoneに追いついたと感じたからでした。

選んだ機種は、富士通のArrowsでした。

当時としては一番のハイスペックマシンでして、使っていてまあまあ楽しかったのですが、今年初めごろから、様々なトラブル、たとえば、使っている途中で突然再起動しはじめるとか、突然電源が切れるとか、が、発生するようになりました。

やっかいなことに、一度、再起動を始めると、何度も再起動を繰り返し続けるようになり、ほとんど使えなくなります。

富士通に修理に出しましたが、修理を終えて返ってきたあとも、再起動を繰り返す症状は全く改善しないまま、さらに、カメラが動かなくなっていたり(つまり、修理に出したら壊されて帰ってきたのです)と、まあ、ひどい状態が続いていたため、この8月、他機種に乗り換えることとしました。

iPhoneに戻ることも考えたのですが、残念ながら、iPhoneには、もう、ほとんど魅力を感じませんでした。

なぜなら、すでに、Androidのほうがほとんどの分野で機能的には上回っていましたから。また、その時点で喧伝されていたiOS8の新しい機能、たとえば、僕の場合は、HealthKitに関心があったのですが、その種のアプリ間のデータ共有は、とっくに、Androidでは、普通に実現されている機能でしたから。その他の機能も、すでに、Androidの後追いのものにしかみえませんでした。

他方、他のAndroidのマシンのどれにも、それほど強い魅力は感じませんでした。スペックの数字には少々の違いはあるものの、どのマシンも、ほとんど質的には同じに見えたのです。

これは、つまり、iPhoneも含めて、スマートフォンという商品分野が成熟してきたということなんだろうと思います。スマートフォン、つまり、2〜10万程度のお金で手に入れられる、タッチパネル搭載の通信機能付きのコンピュータの分野では、もはや、どの会社も、技術的に突出したものを作ることはできない。別の言い方で言えば、どの会社も、技術的には、同じような製品を作ることができる。そういう状態になったのです。

また、スマートフォンという分野が成熟したということは、今後、この分野では、どの会社も、少なくとも純技術的な方法では圧倒的に突出した体験を提供するマシンは作ることはできない。仮に、新しい何かを作ったとしても、他社は、簡単に真似できてしまう。ということになるでしょう。

つまり、お互いに、メモリーが増えたとか、CPUが高速になったとか、あるいは、安価な製品を作るとか、そういう、少々のスペックの差をつけることくらいしかできなくなったのです。

だからこそ、逆説的ですが、iPhoneの新製品は売れるでしょう。
技術的な差異が少なければ少ないほど、みんな、デザインやブランドや、メーカー独自の細かなサービスなど、技術以外の部分でケータイを選ぶようになるでしょうから。

では、今後は、この分野では、どういう製品が勝つだろうか?どういう製品が面白いだろうか?

そう考えた結果、僕は、ディズニー・モバイルの最新機種に乗り換えることにしました。

ディズニー・モバイルというのは、ウォルト・ディズニー・ジャパンがやっている携帯電話事業(実質的には、ソフトバンクかdocomoに委託して運営しています)なのですが、要するに、ミッキーマウスのデコレーションがついて、ディズニーのコンテンツが無料で好きなだけ見られる、(そのかわり、端末代金が他社よりも割高な)スマートフォンです。

通信サービスは委託先(ソフトバンクかdocomo)が普通に提供しているものと全く同じで、通信にかかる料金も同じ、ただし、ディズニー・モバイルの契約者は、委託先のソフトバンクやドコモの他のユーザーと違って、ディズニーが提供するコンテンツ(動画や音楽、ゲームなど)を無料で楽しめる、という形になっています(もちろん、この通信サービスの契約者以外でも、iTunesStoreやGooglePlayで、コンテンツごとにディズニーから購入すれば、同じコンテンツを楽しむことはできます)。一方、端末のハードは、基本的に、他メーカー、たとえば、SHARPとか京セラとかのOEMで、要するに、OEM先が普通に売っている製品(で、OEM先の製品の中でも、最新機ではなく、少し古い機種)に、ミッキーマウスのデコレーションがついただけなのですが、OEM先の製品より、大幅に高額な値段設定になっています。つまり、コンテンツの利用料を、実質的に、最初に払う端末代金に上乗せする形で支払わせているわけです。

これ、技術では差がつけられなくなってきた(でも、デザインやコンテンツを作る能力には長けた)メーカーが取りうる、生き残りの方法の一つではないでしょうか?

さて、僕が、ディズニー・モバイルに乗り換えてしばらくして、iPhone6と6plusが発表されました。いずれも、予想通り、みんなをびっくりさせるような革新的な機能はなかったようです。Android対応の端末を売っている各社の製品に比べて突出した機能もありません。
画面サイズとCPUとメモリ、バッテリーと、スペックの数字上の少々の進歩が、一番の目玉のようです。

もちろん、ブランドやデザイン、関連するサービスなどで、iPhone6は、それなりに売り上げるでしょう。こうなると、アップルは、やはり、ディズニーになるしかないのではないでしょうか?

追記

ところで、買ってから気がついたのですが、ディズニー・モバイルには、他にはないメリットが、2つあります。

ひとつめは、「ハズレの機種」を掴まされにくいということです。
ご存知のように、携帯電話、特に、Android搭載のスマートフォンには、時々、「ハズレの機種」があります。やたら故障やトラブルが多かったり、妙な欠点があってやたら使いにくかったり、というような機種、つまり、僕が最初に購入した富士通のArrowsみたいな機種です。
「ハズレ」は、売られ始めてしばらくすると、ネットなどで、あの機種はハズレだという評判が経つので、それなりにネットでの評判に注意していると避けることができるのですが、いちいちそういう情報に注意しているのは大変です。また、販売されたばかりの最新機種を買うときには、そういう評判自体がない状態で購入することになりますから、やっぱり、ハズレを避けることは、難しいものです。
ディズニー・モバイルの製品は、各社の販売している一世代前の安価な機種のうちから、トラブルの少ないものをベース機種にして作られるようです。ですので、基本的に、「ハズレ」を引く可能性はない(もしくは、非常に少ない)と考えていいようです。

ふたつめは、キャリアが提供する、面倒なオプションサービスを勧められないですむ、ということです。
ソフトバンクの携帯を購入すると、様々な、不要なオプションサービスを勧められます。
「不要かもしれませんが入ってください。最初の一月は無料ですから、すぐに解約すれば、料金は発生しません。もし、不要であれば、本日以降、いつでも解約できます。」
とかいうアレです。
みなさんも、ご経験があるのではないかと思います。
僕は、アレ、ものすごく嫌いなので、絶対に加入しないことにしています。でも、これ、店頭で加入しないの、大変なんですよ。
「不要なものなど加入したくないし、解約も面倒だし、もし、解約忘れたら僕がお金を払わせられるわけだし、そんなの加入したくありません。」
って言っても、
「いや、システム上、最初は入ってもらうことになっているんです。」
とかなんとか。
「じゃあさ、どうしても最初に加入するっていうルールになってるんだったら、カタログの料金説明とか、契約書とかに、そのルールが明文化してあるんだろうから、その箇所を示してみせてください。」
ここまでいうと、シブシブ、オプションサービスに加入せずに契約を進めてくれます。
これ、本当は、最初は、この手のオプションサービスに加入しないといけないっていうのは、ウソなんです。ただ、このサービスを必ず勧めるように、店員のマニュアルに書いてあるらしいのと、あと、どうも、このオプションサービスに加入した人の数に応じて、店員にインセンティブを支払うことになっているらしいから、こういうことになっているんですよね。
ただ、毎回毎回、店頭でこういうバトルをするのは僕としても面倒臭い。
これ、ディズニー・モバイルを契約するときには、
「不要なサービスかもしれませんが、どうします?あ、入りたくないですか。わかりました。では、この4つのサービスは結構です。」
みたいな感じでした。
ソフトバンクの回線を使う場合、ディズニー・モバイルでも、ソフトバンクでも、全く同じ値段で同じサービスで、その不要なオプションサービスも同じなんですが、この、契約の時の対応が全然違うんですね。
後から聞いたんですが、どうも、建前上、別の会社のサービスなんで、ディズニー・モバイルでは、このオプション契約をとっても、ソフトバンク社員には、インセンティブが支払われないということらしいです(この情報は、まだ、裏を取っていませんけど、なるほど、って感じです)。

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