2014年3月3日月曜日

チャイルドロックや隠し本棚つき電子書籍リーダーが欲しい

僕は、本が大好きです。
どうして本が好きになったのか、よく覚えていませんが、たぶん、親の影響は大きいと思っています。物心ついた時には、自宅は古い小さな借家でしたが、その小さな家に似合わない大きな本棚がありました。僕の父親の本棚です。幼い僕には当然読めない難しい本(当時、僕の父は地元の大学で働いていましたので、たぶん、何かの専門書のたぐいだったんだと思います)が並んでいました。

僕には、そこにある本は読めませんでしたが、小さい子供っていうのは身近な大人の真似をするものです。親が本を難しい読んで勉強しているのを見て、幼い僕は、自分には読めない難しい本を広げて、それを読んでいる真似をしていました。

やがて、僕にも文字を読めるようになってくると(僕は、ちょっとばかりスロー・ラーナーだったので、小学校に入っても、しばらくはひらがなを全部は読めませんでした。でも、そういう子供でも、いずれ本が読めるようになってくるものです)、その本棚には、僕の本も並ぶようになりました。

親の真似をしてそういう本を読んでいるうちに、僕は少しずつ、本と勉強が好きな子供になっていきました。

僕の友人の医師のSは音楽が大好きです。特に古いクラシックが好きだそうです。なんで好きになったのか、彼の思い出すには、彼の父親の影響ではないか、ということです。彼の父親は、クラシックが好きで、クラシックのカセットテープを沢山コレクションしていたそうです。テープは、ほとんどがラジオで流れた曲の録音でした。彼は、親の真似をして、それらを繰り返し聞いて、そのうち音楽が好きになりました。

そういう成長をした大人は、多いと思います。

いま、僕達は、カセットテープのない時代に生きています。CDも、見かけなくなりました。そのかわり、音楽は、小さなタブレットやプレーヤーに収まっています。

本は、もうすぐ、電子書籍に取って代わられるでしょう。
そうなれば、今後は、自宅に本棚が並ぶ家は少なくなるでしょう。

先日、友人と話をしました。
部屋の壁に沿ってデンと物理的に鎮座する巨大な本棚を見ないで育つ僕達の次の世代は、僕達と同じように、僕達の文化を継承してくれるだろうか?
部屋の隅に積み重ねられたレコードやテープを見ずに育つ子どもたちは、僕達の文化を継承してくれるだろうか?

僕は言いました。
「多分、心配ない。
今の子どもたちは、使い方を教えられなくても、タブレットやiPodをそこそこ使えるよ。
だから、もし子供が僕達のKindleに興味を持ったら、同じ形のKindleを、子供にプレゼントすればいい。僕達のKindleの中身を見れるように、僕達と同じアカウントで自動同期するKindleをプレゼントすればいい。子供は、僕達の真似をして読むだろう。たぶん、それで、文化は継承されるんじゃないか。」

「うむむ。
でも、僕のKindleで子供に勝手に本を買われちゃ困るんだ。それに、僕のKindleの本棚には、子供に読ませたくない本だってあるんだ。電子書籍でも、自分の蔵書のうち子供に読ませてもいい本だけを並べた本棚を作れればいいのだが。」

「あ、なるほど。
確かに、僕は読みたいけれど子供には読ませたくない本というのは、僕の蔵書の中にもいっぱいあるな。ある種のバイオレンスとか性的描写がある本とか、そういうものだね。」

まだ、電子書籍の世界には、このニーズに応えるリーダーはないようです。

本当に電子書籍が本を駆逐したら、パスワードを入力しないとその端末からは本を勝手に買えないようなロック機能や、隠し本棚(パスワードを入力しないと見れない本棚)などの機能が、必要になる気がします。

どこかの電子書籍の会社で、そういう機能、作ってくれませんかね。

特に、隠し本棚が作れたら、それだけで、電子書籍の売上伸びるような気もするんですけれどね。
みんな、誰だって、こっそり読む本は、欲しいはずですから。

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